障子にはいくつか種類があることをご存じでしょうか?サイズ、素材、デザインなどが異なりますので、設置する場所や好みに合わせて選ぶことが大切です。
今回は、障子を取り入れようと考えている方へ、障子(枠)の種類や、選ぶ際のポイント4つを解説します。
▼障子(枠)の分類方法は主に2通りある
障子の種類を考える際には、主に次の2通りのわけ方ができます。
組子のデザイン別
形や機能別
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
■組子のデザイン別では主に8種類
組子のデザインによるわけ方では、次の8種類があります。
デザイン別:①荒組障子
障子を横に4分割、縦に6分割など等分にして組子を作る障子枠です。見た目は、横と縦の組子の間隔が広くなります。一般家庭でもよく見られるスタンダードな障子です。
デザイン別:②横組障子
荒組障子の縦組子に、横組子の間隔を半分にした障子枠。見た目は、横長の長方形がたくさん並んでいるイメージです。こちらも比較的よく見られるタイプの障子になります。
デザイン別:③横繁障子
字の通り、横組障子の横の組子をさらに増やした障子枠です。横組子の間隔は、横組障子の半分になります。主に関東地方で多く見られるタイプです。
デザイン別:④竪(縦)組障子
荒組障子の横組子に、縦組子の間隔を半分にした障子枠です。見た目は、縦長の長方形がたくさん並んでいて、洗練されたイメージとなっています。
デザイン別:⑤竪(縦)繁障子
こちらも竪(縦)組障子の縦の組子をさらに増やした障子枠です。縦組子の間隔は、竪組障子の半分になります。主に関西地方で多く見られるタイプで、京都の町屋などで好まれ使われています。
デザイン別:⑥枡組障子
縦組子と横組子の間隔を同じサイズにした障子枠です。正方形がきれいに並んでいて、モダンなイメージとなります。障子紙を市松模様柄にしたいときにオススメの障子枠です。
デザイン別:⑦吹き寄せ障子
荒組障子の横組子はそのままに縦組子の数を増やした障子ですが、縦組子の間隔が広い部分と狭い部分が交互に並んでいるのが特徴です。横組子の数を増やしているパターンなど、さまざまな種類があります。
デザイン別:⑧組子障子(変わり組み障子)
組子とは、障子や欄間などの建具に、クギを使わず精密なデザインを組み合わせる日本の伝統的な技法です。 組子障子は、縦横といったシンプルな組み方ではなく、伝統模様や斜め方向などに木材が組まれている障子となります。職人技によるもので、デザイン性が高いのが特徴です。
■形や機能別では主に4種類
障子を形や機能によって分けた場合は、主に次の4種類になります。
機能別:①水腰障子
全面に障子紙が張られている一般的な障子です。
機能別:②腰付障子(腰板障子)
障子の下側約30cm~70cmの部分に腰板が張られた障子です。腰板部分があることにより、雨除けや外からの目隠しとして重宝します。中には、腰板部分に絵柄がありデザイン性が高いものもあります。
機能別:③雪見障子
障子の上半分は障子紙が、下半分にはガラスがはめ込まれている障子です。障子を閉めたまま外の景色を楽しむことができ、冬の低い日差しも取り入れられる採光性をもっています。
機能別:④猫間障子
雪見障子のガラス部分に、スライド式の小障子が組み込まれている障子です。障子を開けることなく景色を楽しめ、小障子を下げて外からの視線を遮ることもできます。雪見障子に比べて断熱性は高いです。
本来は「猫が居る間に設置する障子」という意味であり、以前は猫が出入りするためのスペースがあるだけで、ガラスは入っていませんでした。現在は景色を見ることを目的にガラスがはめ込まれるようになり、「雪見障子」と同じものとして扱われる場合も多いです。
▼障子(枠)の種類を選ぶポイントとは
さまざまな種類がある障子の中から自分が求めるタイプを選ぶのは、実際大変な作業です。そこでオススメしたいのが、次の4つのポイントを確認すること。新しく障子を取り入れる際に、ぜひ参考にしてください。
ガラスを組み込んだ障子にするかどうか
庭の景色を楽しみたい人には雪見障子、猫間障子がオススメ。
その場所に合うサイズの障子を選ぶ
設置する場所のサイズによっては、組子のデザインが限られてくるため。
和室の雰囲気に合う障子枠を選ぶ
室内の他の建具に使われている素材や色柄に合ったものを探す。
優先事項を決める(張り替えのしやすさ、デザイン性など)
障子紙の張り替えがしやすいシンプルな組子の障子にするか、デザイン性を重視するか。
▼まとめ
障子にはさまざまな種類がありますが、「組子のデザイン」と「形や機能」という主に2通りで分類することができます。これらの組み合わせによって幾通りもの種類となります。障子の種類を選ぶ際は、好みや設置場所、障子に求める機能などをよく照らし合わることが大切です。
沖縄で障子の張り替えを検討する際は、大正10年創業で高い実績をもつ島袋たたみ店へぜひご相談ください。