自分でできる「ふすまの防音対策」をご紹介します
自分の部屋が和室の場合、ふすまの間からちょっとした生活音が漏れてしまうことが気になる、という方もいるかもしれません。ふすまに防音対策ができれば、プライベート空間でもっとリラックスして過ごすことができるはずです。
今回はそんなふすまへの防音対策を考えている方へ、自分でできるオススメの防音対策アイテムや方法を解説します。
▼ふすまから音が漏れやすい理由とは
まずは、ふすまから音漏れがしやすい理由から考えてみましょう。理由や原因がわかれば、対処しやすいためです。
■通常のドアよりも気密性が低いため
ふすまは、横滑りさせて開閉するタイプの間仕切り(ドア)です。ふすまをスムーズに横滑りさせるために、もう1枚のふすまや壁などとの間に隙間が設けられています。日常的に開閉が必要な場所にあるふすまの場合には、特に横滑りのスムーズさは必須です。そのため、通常のドアよりも、どうしても気密性は低くなってしまいます。
■ふすま自体も防音性が低いため
ふすまの材質は、木材や紙、布です。芯材として発泡スチロールやダンボール紙を使っているふすまもあります。つまり、音を通しやすい素材でできているため、ふすま自体も材質的に防音性が低いのです。
■ふすまがスムーズに滑っていない
ふすまが走る敷居の部分が摩耗していたり、ゴミが溜まっていたりすると、ふすまがスムーズに滑らないことがあります。ふすまを開閉するたびに擦れる音がしますので、この場合は、ふすま自体が音を発生させる原因となっている状態だといえるでしょう。
▼自分でできる防音対策【ふすま編】
日常的にふすまを使う生活では、音漏れを防ぐのはどうしても難しいものです。こちらでは、ちょっとした工夫で、ふすまからの音漏れを減らす対策方法を5つご紹介します。どれも大掛かりなものではなく、自分でできる方法ですので、ぜひお試しください。
■スキマテープで隙間を埋める
一番手軽にできる音漏れ対策として、「ふすまの上部や左右にある隙間を、市販の隙間テープで埋める」という方法があります。スキマテープにはウレタン製(スポンジ状)やゴム製、モヘアタイプなどさまざまありますが、ふすまの防音性を高める場合はウレタン製やゴム製がオススメです。スキマテープをふすまの枠に貼る際は、雑巾で乾拭きしてホコリなどを取り除いてからおこないましょう。
■防音カーテンを取り付ける
ふすまの手前(和室の室内側)に防音カーテンを取り付けるという方法もあります。ふすまの手前に防音カーテンを設置するメリットは、ふすまの開閉に大きな影響がないことと、突っ張り棒を利用すれば簡単にできることです。但し、ふすまと大きな枠の間の隙間を埋めるわけではないため、大きな効果は望めませんが、話し声など比較的小さな音漏れは軽減できるでしょう。
■遮音シートや吸音ボードを貼る
音漏れを防ぐことができる遮音シートや吸音ボードなども市販されています。遮音シートは30cm四方などの小さめサイズで軽量なタイプが多いです。ステープラなどを使ってふすまなど必要な箇所のみに貼る ことができるのがメリットです。
吸音ボードは、音楽室の壁のように穴があいている木製のボードです。音を発する側に設置すると防音効果が高まりますので、和室側のふすまに貼ることになります。但し、こちらはふすまをすっかり塞ぐ形になりますので、出入りに使用しないふすまの防音対策にオススメです。
■家具の配置を見直す
こちらは、ふすま自体におこなう対策ではありませんが、和室からの音漏れを少しでも減らせる方法です。
出入りを妨げないようにしながら、ふすまの手前に背の高い家具を配置する
テレビやステレオのスピーカーなど音を発生させるものは、音を伝えやすい壁から離して設置する
■敷居にシリコンスプレーorテープ(ふすま自体が音を発生させている場合)
敷居にシリコンスプレーをしたり、敷居専用のテープを貼ったりすることで、ふすまの滑りがよくなります。これでふすま自体が発生させる音は改善しますが、今度は滑り過ぎて、戸当たりの音が発生することがあります。その際は、ふすま側に防音テープを貼りましょう。
▼ふすまの防音性を高めたい時はプロに相談するのも手
ふすまからの音漏れ対策として、DIYでできるものには限度があります。しっかりと対策したい場合は、畳店やリフォーム業者などのプロに依頼するのも手です。現場に最適な方法を提案してくれますので、気になる方は一度相談してみることをオススメします。
▼まとめ
その材質や機能面から考えると、ふすまはどうしても音漏れが発生してしまう建具だといえます。しかし、ご紹介した方法を併用すれば、ある程度の防音効果が期待できます。よりしっかりした防音対策をおこないたい場合は、プロに依頼するのがベストです。ふすまについての悩みがある時は、長い歴史と高い実績を持つ島袋たたみ店にご相談ください。