自分でできる「ふすまの補修方法」を解説します
押し入れや和室に設けられている「ふすま」の表面は、紙や布などの素材で作られています。そのため、家具の移動や、子どもが遊んでいてぶつかるなどした場合に穴をあけてしまうことがあります。
ちょっとしたふすまの破れや小さな穴であれば、DIYでも補修が可能です。今回は、自分でふすまの破れなどを補修したい方へ、ケース別にオススメの方法や注意点を解説していきます。
▼ふすま紙の破れや穴を放置すると・・・
ふすま紙の破れや穴は、小さければDIYですぐに補修が可能です。一度破けたり穴があいたりした箇所は、人がぶつかったり物をぶつけてしまったりする可能性が高い場所だと考えましょう。放置すればするほど同じような目に遭うチャンスが増え、最初は小さかった破れや穴も大きくなってしまう可能性が高いです。
ふすま紙の破れや穴が広がった場合には、ちょっとした補修では直せません。ふすま紙の張り替えが必要になり、手間や費用がかかることになりますので、見つけたら被害が小さいうちに対策することをオススメします。
▼【ケース別】DIYでふすまを補修する方法
それでは、自分でできるふすまの補修方法を、被害のケース別にご紹介していきましょう。
■ふすまに小さな穴や破れができた場合
小さな穴や破れは、市販の補修シールで手軽にカバーすることができます。最近では百円ショップでも購入できますし、問題の箇所に補修シールを貼るだけですので、手間も費用もかかりません。ふすまと同じ材質・色の補修シールを見つけられればベストですが、現実的には難しいため、補修シールを貼った場所が目立ってしまうのがデメリットといえます。
最近では花柄や星の形などが売られています。ふすまのデザインとして楽しめる方や、補修箇所が目立っても気にならないという方にはオススメの方法です。
■ふすまに大きな穴があいた場合(貫通なし)
穴が貫通しておらず、破れてしまったふすま紙が残っている場合には、下地に厚紙を入れる方法で直すことが可能です。
【準備するもの】
破れや穴よりも一回り大きいサイズの厚紙(余りのハガキでも可)
ふすまのりor水で薄めた木工用ボンド
水霧吹き
はさみ
針と糸
1. 糸を通して玉結びした厚紙を、針と糸を手前にした状態で穴や破れの箇所にそっと挿し込む
2. 破れてぶらさがっているふすま紙のうち、一番奥の薄い紙にのりを塗り、針で糸を通す。通した糸を手前に引っ張りながら、厚紙にふすま紙を張り付ける。
3. ふすま紙は幾重にもなっているので、この作業を繰り返す。ふすま紙が濡れているとうまくいきやすいので、時々水霧吹きをしながら行う。
4. 一番上のふすま紙を貼り終えたら、糸を切り、ふすま紙を上からそっと押さえる。後は、ふすま紙が乾くのを待ちましょう。
■ふすま紙が端から剥がれた場合
ふすま紙が端から剥がれてしまった場合には、補修シールを使うよりも、ふすまのりや木工用ボンドのほうが納まりがよいでしょう。百円ショップの「でんぷん糊」でも可能です。剥がれたふすま紙の裏にのりを塗り、補修してください。
▼ふすまのDIY補修で避けたい行動とは
ふすまの破れや穴に気がつくと、どんな方でも「どうにかしなければ」と焦るものですが、これだけは避けて欲しいという行動があります。咄嗟の行動で後悔しないためにも、次のことを心の隅に覚えておいてください。
■セロハンテープ・ガムテープは使わない
突然の来客で、ふすまの破れや穴を応急処置しようとして、ついセロハンテープやガムテープに手が伸びてしまう方も多いのではないでしょうか。 補修シールは貼ったらそのままにするものですのでOKですが、一時的に破れを直そうとして使うセロハンテープやガムテープは、後できれいに剥がせないことが多いので避けましょう。
また、ふすまの外枠にかかってしまった場合には、塗りが取れてしまうなどの原因になることもあります。特に賃貸物件にお住まいの場合には、「ふすまの補修で一時的にセロハンテープやガムテープを使ったために、退去時の原状回復費を追加で支払うことになった」などとならないように注意しましょう。
▼プロに任せるのもオススメ
ふすまが貫通するほどの大きな穴や、大きな剥がれの場合はプロに修理を依頼しましょう。このような場合には、ふすま紙の全面張り替えを検討しましょう。ふすまの張り替えはDIYでも可能ですが、手間をかけずに見栄えよくしたい方は、畳店やリフォーム会社などのプロにお願いすることをオススメします。
■プロにふすま紙の張り替えを依頼する場合の費用相場
ふすま紙には、お手頃価格の普通紙や、一般住宅によく使われている糸入りふすま紙などの種類があり、サイズによっても価格が変わってきます。また、本ふすまの場合には追加料金がプラスされることも多いです。
【ふすま紙の張り替え費用の相場】
普通紙 | 糸入りふすま紙 | |
通常サイズ | 約4,500円~ | 約6,500円~ |
小サイズ(天袋・地袋 | 約3,000円~ | 約4,000円~ |
大サイズ(巾広・長丈) | 約7,000円~ | 約10,000円~ |
▼まとめ
ふすまの小さな破れや穴は、ご紹介したような方法にてDIYで補修が可能です。一時的な補修としてあっても、セロハンテープやガムテープの使用は避けましょう。ふすまが貫通するような大きな穴や破れの場合には、畳店などのプロに補修を依頼することをオススメします。島袋たたみ店では、ふすまの張り替えも承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。