ふすまの張り替えは自分でできる?オススメの方法をご紹介
和室とリビングの間にふすまを設けている場合、ふすまが汚れていたり破れていたりすると目立つもの。実は、ふすまの張り替えはDIYでも可能です。
今回は、自分でふすまの張り替えをおこなう際のオススメの方法を解説していきます。始める前に押さえておきたいポイント4つと、準備するもの、実際の作業の流れなどをご紹介しますので、DIYの参考にしてください。
▼ふすまをDIYで張り替える前に知っておきたい4つのポイント
ふすまの張り替えは、畳店などプロに依頼するほうが、手間もかからず仕上がりもきれいではありますが、自分1人でおこなうことも可能です。その際に知っておきたい4つのポイントをまとめました。
■ふすまの種類を把握しよう
ふすまには主に次の4種類があります。ご自宅のふすまはどの種類に当てはまるでしょうか?
ふすまの種類 | 構造 | 特徴 |
本ふすま | 格子状の木枠に紙が重ね張りされている。枠は外せる | ・押し入れなどに使われる ・メンテナンスがしやすい |
チップボールふすま | 下地にチップボール紙が使われている。枠は外せる。 | ・耐久性が高い ・吸放出機能がある |
戸ふすま | 下地にベニヤ板が使われている。枠は外せない。 | ・洋室と和室の間仕切りに使われる ・部屋の雰囲気に合わせてふすま紙を選べる |
ダンボールふすま | 芯材にダンボールや発泡スチロールが使われている。 | ・集合住宅で使われることが多く、低コスト ・軽量だが強度は低い |
「ほんふすま」と 「チップボールふすま」は枠が取り外せますので、きっちりとふすま紙を張り替えることが可能ですが、コツが要ります。戸ふすまは下地が板のため、また張り替え方法が異なりますが、DIYで挑戦しやすいです。
今回は、最近多く見られるふすまであり、DIYでも成功しやすい「戸ふすま」での張り替え方法を解説していきます。
■DIYでやる場合は既存の紙の上から張るのがベスト
ふすまの張り替えは、本来であれば既存のふすま紙を剥がし、新しいものを張っていくのですが、この剥がす作業で手間がかかります。自分1人でおこなう場合は、既存の紙を剥がさずに、上から新しいものを張る形で進めるのが無難です。市販のふすま紙の張り方説明でも、この方法が推奨されています。
■引き手が外せるかどうか確認しておく
ふすまの張り替えでは、引き手をいったん外してからおこないます。直前で慌てないためにも、事前に引き手のタイプと外し方を確認しておきましょう。引き手は、小さな釘で上下2ヶ所が留められているタイプと、釘が使われずシンプルに溝にはまっているタイプの2種類があります。
■ふすまの張り替えにオススメの時期
ふすまの張り替えは、破れたり汚れたりした時にはもちろんですが、たとえ破れていなくても使用から約10年経過していれば、張り替えを検討しましょう。ふすまの素材は和紙や織物、クロス(壁紙)などさまざまありますが、太陽光や照明の紫外線による日焼けなど、経年劣化は避けられません。
ふすま紙は湿気で少々伸びます。その性質から、一年の中でも湿気の多い梅雨や、夏場の雨の日などにふすまの張り替えをおこなうのがよいといわれています。 急激な乾燥で張り替えたふすま紙が反るのを防ぐため、エアコンや扇風機はいったんオフにして作業するのがコツです。
■ふすまを張り替える流れ
まずは次のものを準備して、順番に進めていきましょう。
ペンチ、小さなバールorコテ
補修紙(穴や破れがある場合)
ふすま紙用マスキングテープ
定規
カッター
新聞紙orふすまよりも大きいビニールシート
スポンジ
地ベラ
押さえローラー
新しいふすま紙(水で張るタイプ等)
①引き手を外す
小さなバールや料理用の小さなコテなどを、ふすまと引き手の間に挿し込み、枠を浮かせます。釘がある場合は、持ち上げた引き手を一度戻し、飛び出た釘の頭をペンチで引き抜くと、引き手が外れます。
②ふすま紙用マスキングテープを枠全体に張る
ふすま紙ののりが枠に付かないように、ふすま紙用マスキングテープを張ります。既存のふすまに穴や破れがある場合は、補修紙をあてておきましょう。
③ふすま紙を裁断する
ふすま紙を、ふすま全体の上下幅より「+3cmのサイズ」にカットします。
④新しいふすま紙の裏側に水を塗る
ビニールシートを敷き、裏面を上にしてふすま紙を広げます。水で張るタイプですので、水を含んだスポンジで裏側を濡らします。3~5分ほど、紙が伸びきるのを待ちましょう。
⑤ふすま紙を張る
ふすまの上下を確かめて、ちょうどまん中になるように、裏返した状態のふすま紙の上にふすま本体をゆっくりと乗せます。ふすま本体を静かに裏返し、抑え、ローラーで中心から外側へ空気を押し出すようにして張っていきましょう。
⑥余分なふすま紙をカットする
ふすま紙が乾く前に、枠の内側にカット定規をあてて、カッターナイフで余分な紙をカットします。
⑦引き手を付ける
マスキングテープを剥がし、引き手部分のふすま紙にカッターで切り込みを入れます。最後に引き手を付けて完了です。
▼まとめ
ふすまの張り替えは、既存のふすま紙の上から重ねて張る方法であれば、DIYでもできます。ご紹介した4つのポイントを事前にチェックしてからおこなうと、確実です。枠を外してきれいに仕上げたい場合や、使用から10年以上経過したふすまの場合は、畳店などのプロに依頼することをオススメします。
島袋たたみ店では、ふすまの張り替えも承っております。お手頃な定番商品である普通紙、主に一般住宅に使われている糸入りふすま紙などから選べますので、まずはご相談ください。