畳のある和室。その高い利便性を活かそう!
家作りの際に和室を作るかどうかで迷う方は、実は少なくありません。和室があればいつでも好きな時にゴロ寝ができますが、その分を間取りに入れる必要があるため、他のスペースを削る必要が出てくる可能性があるからです。
和室を作るか迷っているという方へ、今回は畳のある和室の利便性について解説していきます。
▼和室とは
家作りの際に和室をひとつ設けるケースは多いでしょう。また、築年数の経過した賃貸アパートなどでは、居室が和室である物件も多いです。そんな日本人には馴染みの深い和室について、基本的な要素や特徴を改めて考えてみましょう。
■畳が敷かれている部屋のこと
「和室」は、鎌倉時代より受け継がれてきた日本の伝統的な部屋です。そしてそこには、イ草という弾力性、吸湿性などに優れた植物を使って作られた畳が敷き詰められているのが特徴でしょう。
和室には畳以外にも、空間を緩く仕切るふすまや外界からの視線を遮る障子といった建具、上座の目印となる床の間などの要素もあります。暑い夏にはイ草畳で過ごしやすく、寒い冬には障子を閉めて暖かくするなど、日本独特の四季折々の気候や風土に合った暮らしができるように、和室は作られています。
そして中でも「畳」は、和室とは切っても切れない関係だといえます。海外の方から見れば、「和室=畳」という図式も成り立つほどのイメージではないでしょうか。
■実は日本生まれの畳
畳は日本以外のアジア各国でも見られますが、実は日本で生まれ育った特有の文化のひとつです。もともとは中国で使われていた薄いゴザを敷物として使う習慣が、日本に持ち込まれた後にしっかりとした畳として生まれ変わり愛用されたといわれています。
畳は大変高級なものとして扱われていましたが、江戸時代になると一般庶民にも普及しました。冠婚葬祭などの行事に合わせて畳の敷き方を変えることで、和室をさまざまな用途に使っていたのです。
■畳のある和室は利便性が高い
古い時代には、寝室や居間以外に結婚式やお葬式をおこなう場所としても重宝されていた和室。このような点からも、畳のある和室の利便性は高いといえます。現代の和室は、次のような用途でも使われることが多いです。これらの利便性は、和室に畳が敷き詰められているおかげだといえるかもしれません。
・毎日の寝室として使える
・客間として使える
・子どもの遊び場にもなる
・将来親と同居する際に親の部屋として使える
それでは、畳のある和室の便利な使い方について、それぞれご紹介していきましょう。
■毎日の寝室として使える
予算の関係で広い間取りにできない場合やワンルームマンションなどの場合でも、リビングが畳のある和室であれば、昼間は布団を上げたりしまったりしてリビングとして、夜は毎日の寝室として使うことができます。冷たさや硬さを感じない畳がある和室は、リビング兼寝室にぴったりです。
■客間として使える
家族や知人が突然お泊まりすることになった際には、ふすまで個室になる和室が大活躍します。弾力性のある畳の上に布団を敷くだけで、プライバシーを尊重した個室が出来上がります。来客や家族の訪問が多い場合には、このような用途で畳のある和室を間取りに含めるのもオススメです。
■子どもの遊び場や家事スペースとしても使える
畳は転んでもケガをしにくいため、和室を小さなお子さんの遊び場として使っているご家族も多いでしょう。和室がリビングの隣にあれば親の目も届きますし、取り込んだ洗濯物を一時的に置く場所としても使えます。突然の訪問客があった場合でも、ふすまを閉めれば散らかったおもちゃや洗濯物を隠すことができますので、リビングは雑然として見えません。
■将来親と同居する際に親の部屋として使える
リビングから離れた場所に和室を設けた場合は、普段は寝室として使いつつ、将来には同居する親の部屋としての活用も可能です。親と同居する際に個室として準備する部屋には、プライバシーを守ることができて、家族の生活音もうるさく感じない距離にある部屋がベストだといえます。将来親との同居を考えている場合には、リビングから離れたところに和室を設けることをオススメします。
▼畳のある和室はデメリットよりもメリットが多い
和室に敷き詰められている畳には、表面は傷がつきやすい、カビやダニが発生する可能性もあるなどのデメリットが存在することも知っておきましょう。その反面、畳のある和室はそのままでもゴロ寝できたり、布団を敷いて寝室にしたり、昼間は子どもの遊び場など、使い方の制限が少ないです。また、和室の最大の魅力でもある畳は湿度調整にも優れていて、イ草の爽やかな香りはリラックス効果もあるなど魅力的な面がたくさんあります。
総合的に考えると、洋室よりも畳のある和室の方が汎用性が高く、魅力的な面も多いということになります。そんな和室が家に1部屋あると、何かと便利で安心でしょう。
▼まとめ
畳のある和室は、古い時代からさまざまな用途に使える部屋として重宝されてきました。現代では客間や毎日の寝室としてだけでなく、子どもの遊び場や家事スペースとして、さらには将来同居する親の個室としても使えるなど、その利便性は高くなってきています。それもひとえに、和室に心地よい畳があるからこそだといえるでしょう。
畳の寿命を延ばし和室を気持ちよく長く使っていくには、畳のメンテナンスが欠かせません。島袋たたみ店では、畳の新調からメンテナンスまで幅広いご相談を承っております。デザイン性の高い縁無し畳も扱っていますので、お気軽にお問い合わせください。